シューリヒトの「田園」

ベートーヴェン 交響曲第6番ヘ長調「田園」
シューリヒト指揮 シュトゥットガルト放送交響楽団(1957)
シューリヒト指揮 パリ音楽院管弦楽団(1957)
フルトヴェングラーの「田園」を聴いたが、こういう時は、一気に聴くに限る。前に書いたとおり、進んで聴く曲ではなかったので、ほとんと未聴の状態である。
で、手始めにシューリヒト、パリ管がモノラルだがオフィシャル、シュトゥットガルトは発掘音源。
同年の演奏だけあって、ほぼ同じような演奏である。音も双方ともに良いが、弦の生々しさはさすがにオフィシャルのパリ管盤が勝る。
テンポはさすがにフルトヴェングラーより速いが、たぶん通常のテンポであろう。柔らかく伸びやかで躍動感あふれる演奏で、吉田秀和氏が言うとおり
「シューリヒトをきいたあとは、「美しい音楽」というより「きれいな、濁りも汚れも無い音楽」をきいた。それも腹いっぱいきいたという満足感を味わうのである」