テイトのワーグナー 「DIVINE(神)」

「DIVINE(神)」
ジェフリー・テイト指揮 ハンブルク交響楽団(2012)
デボラ・ヴォイト(sp)


以前に「テイトにバイロイトを振らせろ!」みたいな事を書いたが、こんなものが出ていたとは!DVDと同内容のCDのセットだが、曲目は以下のとおり。(ライブ)

ストラヴィンスキー バレエ音楽「ミューズをつかさどるアポロ」
ワーグナー「神々の黄昏」からの情景

「神々の黄昏」は定番の
前奏曲ジークフリートのラインの旅」
ジークフリートの葬送行進曲」
そしていわゆる「ブリュンヒルデの自己犠牲」
を編曲してある。

確かにストラヴィンスキーのこの曲も良い曲だが、せっかくならオール・ワーグナー、できればオール「指環」で統一してほしかった。例えばテノールも呼んで「ワルキューレ」の二重唱とか・・・・

約60キロの奇跡的ダイエットを成し遂げたデボラ・ヴォイトは当代随一のブリュンヒルデであろう。「ブリュンヒルデの自己犠牲」の前奏の最中に、忍び寄るように舞台に現れる演出も秀逸。

しかし、こういうのが出る、しかもDVDとセットで、ということは、テイトのバイロイトもあり得ない話ではないぞ!いや、バイロイトとまで言わなくても、とにかくワーグナーのオペラのどれかの全曲録音を期待する。っていうか「パルジファル」だな。クナ以来の名演になる予感。
ネット上では2011年に「さまよえるオランダ人」を振ったという情報があった。ロンドン在住の日本の方が書いておられたが「演奏がメリハリが無い」等と書いている。やはりテイトの自然体の凄味は伝わりづらいのだろう。