ロスバウドのブルックナー 交響曲第7番

ブルックナー 交響曲第7番
ロスバウト指揮 バーデン・バーデン南西ドイツ放送交響楽団(1957)
ホルライザーの「ロマンティック」のカップリング第2弾である。
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2016/11/17/045011
こちらもCDには録音年が記載されていないが、ネット情報から1957年のステレオ録音である事が判明。
ロスバウトは、寡聞にして知らなかったが現代音楽の指揮者として著名だったがバーデン・バーデン南西ドイツ放送交響楽団(バーデン・バーデン・フライブルクSWR交響楽団)主席指揮者時代の放送用音源が高評価を受けているらしい。
さて、一聴してびっくり、マタチッチ、シューリヒト、朝比奈隆等と比しても遜色ない名演である。
スケルツォ以外は全体として速めのテンポだが、ところどことブロックとして遅い。リタルダンドやアッチェレランドを使用していないので全体としてインテンポとしていいだろう。ブルックナーの抒情性や寂寥感は、インテンポでこそ生きる、という見本のような演奏である。唯一遅いスケルツォも新たな魅力として聴ける。
ロスバウドはブルックナーの2番から9番まで録音が残っているが、7番以外は放送用のモノラル録音なので、7番がステレオで残っている事はブルックナー・ファンにとっても幸福なことだといえる。
今回の、ホルライザー、"Hubert Reichert"、ロスバウトによるブルックナー3CDセットは、思わぬ拾い物、お宝発見であった。