シューリヒトのシューマン フルトヴェングラーのリスト交響詩「前奏曲」

サヴァリッシュシューマン交響曲全集の話をしたが、手元にはシューリヒトの2,3番もある。一般的にはサヴァリッシュがあれば、充分であるという気持ちは変らないが、このシューリヒトを聴くと、やはり天才は次元が違うのだと思ってしまう。モノラルだし、4曲の中では人気のない2曲(ちなみにわたしはけっこう平等に好きなのだが)だし、万人には勧めないが、各楽器のニュアンスと全体のバランスの名人芸を楽しみたいのなら、シューリヒトだろう。でも、やっぱりサヴァリッシュもいいのですよ。
シューマン(ロマン派)つながりなのかシューリヒト(天才)つながりなのか、時間も余り無いので交響曲、オペラ等長い曲が聴けず、珍しくリストの交響詩前奏曲」(オペラや劇の前奏曲でなく「前奏曲」というタイトルのついた「交響詩」なのだ)をフルトヴェングラーで聴く。どちらかというと、キャッチャーな内容で、深みに欠けるという一般的評価だが、その分楽しんで聴けるし、フルトヴェングラーが振ると、深みも増すから不思議である。また、(またブルックナーかと言われそうだが)ブルックナーが第0番の4楽章で、かなりこの曲に影響を受けているのでは、というのが私の持論で(他で聞いたことがないから)その点からも、けっこう好きな曲なのだった。
VDGGリマスター早くこないと、クラシックモードになっちゃうかもよ?早く来い。でも車ではソフト・マシーン、ハットフィールド&ザ・ノースといったカンタベリーどっぷりなのだった。