Hatfield and the North(1974)The Rotter's Club(1975)

HATFIELD AND THE NORTH
久々にちゃんと聴く。以前よりは苦手ではなくなったようだ。1stは緻密な構成で、めまぐるしく楽想が展開してゆく。ただし、あまりにもスマート。ちょっと詰め込みすぎた感もある。聴き手が焦点を合わせずらい感じだが、もっと聞き込めば違ってくるだろう。大変な力作。2ndは、もっとじっくり聞かせる感じで、その分とっつきやすいかもしれない(POPと言う意味ではない)一般には2ndが傑作扱いなのも、そういう点にあるのかもしれない。一般にジャズロックと言われているが、ジャズロックというよりは、緻密な計算が先にたつ、チェンバー的なバンドだと個人的に思う。(だから、他のカンタベリーよりは、ヘンリー・カウの世界に若干近い気がする。そういえばゲストもカウ人脈だ)こう書くと、無味乾燥かと思われるかもしれないが、全然違うのでご注意。シンクレアや、前にも書いたアマンダを含む3人の女性コーラスのボーカルが素晴らしく、英国叙情性もたっぷりである。ちなみに、女性コーラスの一人バーバラ・ガスキンとDave Stewartが、のちにユニットを組んで商業的成功を収める。