ワーグナー ローエングリン

クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団(1971)
キング ヤノヴィッツ ジョーンズ ステュアート リッダーブッシュ
というわけで1週間かけて聴く。
ヤノヴィッツはいつ聴いてもほれぼれする。(あまりに気高すぎてエルザの愚さが感じられないが(笑))
他の配役も主役以外ベスト。あのクライバーの「ばらの騎士」で元帥夫人を演じたジョーンズが、また若き日のメゾ時代でオルトルートを演じているが、この人も悪女には聴こえない(笑)
クーベリックの堅実かつ透明感あふれる指揮ぶりも好感が持てる。
問題はローエングリンのキングである。ローエングリンは異界から訪れたヒーローである。悩みや苦しみがあったにしても、凛とした気高さは失ってはいけない。決して女々しい若造であってはいけないのだ。
これだけ素晴らしいのにあまり評判が聞こえてこないのは、この主役のせいかしら、等と思ってしまう。