ニューイヤーコンサート2011

フランツ・ウェルザー=メスト指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録画しておいたウィーン・フィルのニューイヤーコンサートをやっと見る。
ウィンナ・ワルツには思い入れが無いので、毎年同じような曲ばかりで飽きてしまって、ここ何年も見ていなかった。1989年のC・クライバー指揮もDVDを以前買ってあったが見ていない(笑)
しかし今回はウェルザー=メストなので、とりあえず録ってあったのだが、彼が復活上演したオペレッタからの曲とか、とにかく馴染みが薄い曲が多く、その分新鮮に聴けた。
ウェルザー=メストと言う人は、やや早めのテンポで緻密で美しい音作りをするが、躍動感も失っていない。彼の場合、先日の「トリスタン」を天上の音楽にしてしまう(こちら)と言ったように、充分個性的な演奏をするのだけれど、それは例えばC・クライバーのように鮮烈で目に見えて聴衆にアピールするものではない。そういう点で彼の個性は?と聞かれると評論家はいつも困ってしまって「バランスが良い」などというのだが、たぶんウィーン・フィルが常任指揮者として彼を選んだのは、まさにそのバランスの良さなのだろう。そこらへんがたまに暴走するティーレマンとは違う点だ。