グリーグについて

グリーグについて
シベリウス、ニールセン、アルヴェーン(予定)と北欧の作曲家を聴いているが、グリーグは彼らに比べて知名度において1ランク上なので、随分前から知ってはいるつもりだが、ピアノ協奏曲やペール・ギュントがあまりにも有名で、その他の作品となるとちょっと記憶にない。(ちょっと話がそれます)
毎度引き合いに出す世界文化社の「世界の名曲」シリーズであるが、グリーグのピアノ協奏曲の解説だかグリーグの紹介だかの記事で(うろ覚えであるが)

グリーグフランツ・リストを訪れ、ピアノ協奏曲の完成前の手稿譜を見せ「完成させる自信が無い」と語ったところ、大いに励まされて感動し、それで曲が完成に至った

というエピソードがあった。記事の作者は当時の大作曲家リストに対し、辺境の駆け出しの作曲家としてグリーグは謙遜して言ったのだろう、と書いていたが、私は素直に、グリーグは客観的に自分の才能をわかっている謙虚な人だったのだ、と思う。
グリーグは膨大なピアノ曲と歌曲を作曲しているが、こういうタイプの作曲家は得てして曲の構成力に難があり、大規模管弦楽曲(交響曲とか)の作曲には向かない。(向かないからこそ、珠玉のような小品が生まれるわけだが)
だから、素直に自分の構成力の無さを知っていての発言だと思う。
なので、グリーグは交響曲など作曲しなかったのだろう、と長年思って来たのだが、実は作曲していた事を最近知った(汗)
作曲はしたのだが、同国のスヴェンセンの第1番を聴いて、自分のアイデンティティである北欧らしさが無い、と自己批判して(何回か演奏されたようだが、結局)お蔵入りにしてしまったのだとか(やはり謙虚だ!)蘇演は、1981年とのこと。
なんとか聴いてみたいな、と思ったら、ヤルヴィによる管弦楽作品全集BOXがあり、それに収録されている。他の管弦楽も聴いてみたかったのでちょうど好いではないかっ!(ここで最初の文につながる(笑))