コンヴィチュニーの「ワルキューレ」(と、それに関連した話)

ワーグナーワルキューレコンヴィチュニー指揮 コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団(1959)
ラモン・ヴィナイ(ジークムント)
エイミー・シュアード(ジークリンデ)
アストリッド・ヴァルナイ(ブリュンヒルデ
ハンス・ホッター(ヴォータン)
クルト・ベーメ(フンディング)他
ラインの黄金」同様、こちらもイギリスの歌手がいる。ジークリンデのエイミー・シュアードである。
そしてブリュンヒルデはヴァルナイ!
以前、1958年のバイロイトの指環(クナッパーツブッシュ指揮)で、ソプラノがきつくなってきた時期か、と書いた事がある。
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/20120302/1330630819
そして、その翌年がこの演奏だ。ヴァルナイはこの後、ワルキューレ等の単独公演ではブリュンヒルデを歌っている形跡はあるのだが、指環の全曲通しての大舞台でブリュンヒルデを歌ったのは、これが最後ではなかったろうか。感慨深いものがある。
ちなみに、バイロイトの指環全曲はその前後はあるものの、1959年だけすっぽりと抜けている。調べたら、ヴィーラント・ワーグナー象徴主義的演出からヴォルフガング・ワーグナーの新演出への切り替えで1年休演した時期との事。それで「指環歌手」が空くのでコヴェント・ガーデンが狙ったわけだ。
ちなみにヴィナイはいつもどおりのバリトン上がりのずり上げ発声で聴きづらい事おびただしい。