SF

「歌う船」シリーズ「還る船」

「還る船」(1999)(アンソロジー「遙かなる地平2」収録)アン・マキャフリイ(当ブログでは、マキャフリー、アキャフリイの表記が混在しているが、ハヤカワと創元の違いなのでご容赦)マキャフリーの「歌う船」シリーズの第1作の「歌う船」(ややこしい…

「歌う船」シリーズ

「歌う船」シリーズ アン・マキャフリイ他アン・マキャフリイの「パーンの竜騎士」シリーズの再読を終わって、さあどうしよう、と思った。「九星系連盟シリーズ」は、最終作"The Tower and the Hive"(1999) の翻訳が出たら通して読むつもりであるが、もう13…

竜と竪琴師

「竜と竪琴師」アン・マキャフリイというわけで(こちら)やっと「パーンの竜騎士」シリーズを、最新邦訳の「竜と竪琴師」まで読み切った。やはり、こういうのは一気読みの方が話がよくわかる。最初は「竜とイルカたち」まで話が進んだのに、ここでまた過去…

「パーンの竜騎士」の音楽

Masterharper of Pern(2003)Sunset's Gold(2009)Tania Opland & Mike Freeman Words by Anne McCaffrey 海外サイトで「パーンの竜騎士」関連をいろいろと見ていたら、なんかCDがあった。どうも、かの竪琴師の長ロビントン師が歌った(奏でた)であろう…

「パーンの竜騎士」シリーズ

「パーンの竜騎士」シリーズというわけで(こちら)「竜と竪琴師」を読むために、せっせと「パーンの竜騎士シリーズ」を読み返している。以前書いたように(こちら)日本での出版順や、シリーズに振られた数字ではなく、以下の順で読むと、大変スムースであ…

アン・マキャフリイは実は

アン・マキャフリイは実はアン・マキャフリイの「パーンの竜騎士」シリーズは、以前邦訳最新刊の「竜と竪琴師」を買った時には、シリーズとも随分御無沙汰になって記憶があやしくなっており、当時は「竜と竪琴師」のためだけに全シリーズを読み返す余裕が無…

カリスタの石

カリスタの石マリオン・ジマー・ブラッドリーダーコーヴァ年代記第8作解説にもあるとおり、ダーコーヴァの大団円とはじまりを書いた後のこれからの作品群は、ブラッドリーがその上がった作家としての腕前で取り組み始めたダーコーヴァ第2シリーズといって…

バルバラ異界

バルバラ異界萩尾望都数年前に全巻を揃えていたが、どうしても読む気になれなかった。機が熟したのだろうか、やっと読んだ。これはSF史上に残る傑作ではないだろうか。こちらも長年おモー様のファンであるから、大抵の事には驚かない。だいたいのパターン…

ダーコーヴァ不時着

ダーコーヴァ不時着マリオン・ジマー・ブラッドリーダーコーヴァ年代記第7作にして、時系列的に最初の物語。マキャフリーの「パーンの竜騎士」の「竜の夜明け」を思い起こさせる。(とはいえ、「竜の夜明け」のほうが10年ほど後の作品だが)ダーコーヴァに…

惑星壊滅サービス

マリオン・ジマー・ブラッドリー ダーコーヴァ年代記第6作で、当初ブラッドリーがシリーズ最終作と目論んでいた作品。というのも前作までが「オルドーンの剣」に至るまでの道筋だったが、この作品は「オルドーンの剣」の後、時系列的には最後のある意味大団…

炎の神シャーラ

マリオン・ジマー・ブラッドリー ダーコーヴァ年代記第5作、時系列的には前作の後にあたる。執筆時期は前作から5年たっており、1970年の作品である。(諸事情によりSFが書けなかった模様) 前作の主人公ラリーがダーコーヴァの青年となって登場する。 蛮…

はるかなる地球帝国

マリオン・ジマー・ブラッドリー ダーコーヴァ年代記第4作、時代はさらにさかのぼり、ルーの父ケナードの少年時代、彼と地球の少年ラリーとの友情が育まれる所から話は始まるが、実は地球人とダーコーヴァ人との個人的な交流はダーコーヴァ史上初なので、ま…

宿命の赤き太陽

マリオン・ジマー・ブラッドリー ダーコーヴァ年代記第3作で「オルドーンの剣」の主人公ルーの父の時代の物語。前2作まではおぼろげだった「地球帝国とダーコーヴァの関係」「七大氏族とその役割(複雑なしがらみのある超能力」「今後のダーコーヴァの目指…

惑星救出計画

マリオン・ジマー・ブラッドリー ある意味こちらが第1作である。というのは、この作品が単行本(とは当時言わないけれど)化される際、当時のアメリカのSF本はダブルブック形式といって、前後から別の作品が読めるという2作で1冊の出版形式があって、そ…

オルドーンの剣

マリオン・ジマー・ブラッドリー 「ダーコーヴァ年代記」を、さて何から読もうと思った。時系列順に読む手もあったが、ここは執筆順ということで、初出1962年、ただし執筆はその十数年前から始まっていたというこの作品から読んでみた。 かなり複雑な超能力…

ノーストリリア

コードウェイナー・スミス 人類補完機構シリーズ唯一の長編でるこの作品が名作であることは、随分前から知ってはいたが「ある少年が地球を買って云々」という謳い文句から、どうしても手が伸びなかった。SFファンであるなら、この作品はとっくに読んでいる…

人類補完機構シリーズ

コードウェイナー・スミス 人類補完機構シリーズの唯一の長編である「ノーストリリア」を除いて、翻訳されているすべての短編を読み終えたのだが、このシリーズの面白さをどう表現していいかわからない。 未来史であり、神話であり、おとぎ話であり、さらに…

ダーコーヴァ年代記

マリオン・ジマー・ブラッドリーの「ダーコーヴァ年代記」については、随分前にちらっと触れた事がある(こちら) その時は興味があったものの、ほとんど入手不可か、高値がついていたのであきらめた記憶がある。 先日古本屋で何冊か見つけたのでびっくりし…

キリストのクローン「新生」「真実」

ジェイムズ・ボーセニュー 先日古本屋でタイトルを見かけて「この手のやつは、だいたい読んで後悔するんだよな」等と思ったのだが、何か気になった。帰宅していろいろと調べたところ、もしかしたら、と思わせる物があったので買ってみた。 3部作とのことで…

ザクとうふ

噂には聞いていたが、当地でも売られていたとは知らなかった。 容器から出したとき、若干の残念感。目玉のおうとつが欲しかった。 味は枝豆風味で極上、ただ、値段はお高い。

人類補完機構シリーズ

コードウェイナー・スミス 前にも書いたが(こちら)その後お安くユーズドを含めて日本で出ている分は揃えてはいたが、なかなか読むきっかけがなかった。 今回やっと気分が向いてきたので、発表順ではなくいわゆる「人類補完機構年表」順に読んでいこうかと…

血引きの岩

星野之宣 「ネムキ」という雑誌に読み切り連載として2002年前後に発表された未完シリーズの初単行本化(ネット情報をつなぎ合わせるとこうなるが、間違っていたらご容赦) 「ヤマタイカ」+「宗像教授」をホラー・ジャンルで展開した感じだが、はっきり言っ…

合本版・火星シリーズ 第1集「火星のプリンセス」 エドガー・ライス・バローズ

何回か書いているが、SFを読み始めの頃は、スペース・オペラやヒロイック・ファンタジー等は、子供心にも敬遠していた。 この「火星のプリンセス」から始まる「火星シリーズ」も「幽体離脱で火星へ?重力の違いでスーパーマン?そんなものはSFの風上にも…

家族八景 Nanase,Telepathy Girl's Ballad

映画「20世紀少年」でキョンキョンを演じた木南晴夏が主演、そして堤幸彦演出のこのドラマは是非見たいところだったが、案の定当地では放送が無く、今回やっと先週から(とは言え岩手であるが)放送され始めた。3か月遅れである。6月にはもうDVDが出る…

水樹和佳(水樹和佳子)

水樹和佳については何回か書いている(ので、興味のある方は日記検索してください) ふと思いついて、通販サイトで検索してみたら未購入のもの(「月子の不思議」「グレイッシュメロディ」)があったのでユーズドで購入した。 その「月子の不思議」の後書き…

「星を継ぐもの 02」星野之宣 原作 J・P・ホーガン(1978)

実は前回書いた時点(こちら)で既に第2巻が出ていた事を、つい最近知って、あわてて購入。 これはもうホーガンの「巨人たちの星」3部作+星野さんの「宗像教授シリーズ的地球発展史」という「共作」レベルである!!

ブラッドベリと萩尾望都(そして私とクナ)

というわけで(こちら)ハヤカワ文庫の「キリマンジャロ・マシーン」「歌おう、感電するほどの喜びを!」をユーズドで購入したのだが「歌おう、感電するほどの喜びを!」の後書きというか解説がおモー様(萩尾望都)ではないか! 当たり前といえば当たり前だ…

I Sing the Body Electric

先日の「幻想と怪奇」(こちら)の第1巻で ブラッドベリの作品の解説で 短編集"I Sing the Body Electric!"に収録 とあった。 ???何か聞き覚えが・・・・と思ったら、ウェザー・リポート2枚目のタイトルではないか!(こちら)うーん、これは絶対ブラッ…

デューンシリーズを読み終えて

久々に「砂漠の神皇帝」まで読み終えて、我慢できなくなって、高いユーズドを含んで「砂漠の異端者」「砂丘の大聖堂」まで揃えて読んでしまう。翻訳出版時読んでいるので20年以上ぶりである。 読み終えると、全てを見通したかのような謎の二人組みが現れて…

「星を継ぐもの 01」星野之宣 原作 J・P・ホーガン(1978)

というわけで(こちら)「巨人たちの星」3部作(第4部の「内なる宇宙」は別扱いにしたほうがいいだろう)再読してから、この星野之宣の漫画化第1巻を読むと、星野之宣は、3部作を一つの物語として再構成しようとしていることがわかる。なぜわかるか。そ…