リヒャルト・シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」

マッケラス指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
「学生時代に、哲学にはまったやつは〜どこのどいつだい?・・・・あたしだよ!」
冗談はさておき、この曲のイントロは誰でも知っている。若い頃、この曲は買って聴くべきかを年上の人間に相談すると、「イントロ以外はつまらないよ」と十人が十人語ったものである。なので、この年になるまで一度も全部聴いたことがなかった。
聴いてみると、たしかに派手な部分はイントロのみなので、そういう意味では私に教えてくれた人も間違ってはいないのだが、残りの部分も彼らしい緻密で美しい曲である。後年の「ばらの騎士」を思わせる部分もある。けっしてつまらないと切り捨てる必要は無い。