ジョン・ウィンダム
あいかわらず前置きが長いがご容赦ねがいたい。
新婚当時、奥さんと中古ビデオ屋(DVDが爆発的に普及する直前の時期だった)へ行くと、奥さんは「光る眼」(未知空間の恐怖・光る眼)(1960)を一生懸命探していた。
当時は良く知らなかったので聞いてみたら、ジョン・カーペンターによるリメイク版「光る眼」(1995)を見て、やたら怖かったので、オリジナルを是非見たい、ということだった。
結局、長らくその願いがかなわなかったのだが、先日やっとレンタル流れの中古ビデオを入手したようで、私も見てみようとおもったのだが、せっかくだから原作を先に読もうということでユーズドで購入した(ああ、長かった)
ちなみにジョン・カーペンター版も私は見ていない。
さて、淡々とした物語の進め方でありながら、深い内容、文学的格調の高さはステープルドン以来のイギリスSFの伝統であることがよくわかる。テーマ的にも、表面的には侵略SFやホラーSFの形をとっているが、掘り下げてみると実はステープルドンの「オッド・ジョン」、クラークの「幼年期の終わり」と本質的に一緒であることがわかる。
つまり、良質のSFは人類論、文明論の側面をもってるということだ。
さて、これで映画版を見れる、と思ったら、1960年の「光る眼」は、日本未公開の映画オリジナルの続編とのカップリングでDVD発売されていた。う〜ん、続編も気になるなあ。