娘がレンタルの「8時だョ!全員集合」を喜んで見ている。なんだかんだ言っても子供にとっては時代を超えて面白い内容なのだろう。
それで思い出したのだが、志村けんより加藤茶がメインの頃がしっくりくる、というお年をめした方々の中には、「8時だョ!全員集合」が突然「8時だョ!出発進行」になってしまった事件を覚えている方も多いと思う。
当時の子供にとっては、まあ昔のコミックバンドなのだな、という認識ぐらいしかなかったクレイジー・キャッツが「8時だョ!全員集合」とほぼ同じ内容で番組を制作したのだ。公開放送の客層も「8時だョ!全員集合」そのままを引き継いでいたが、違和感は否めなかった。(ドリフとの差別化をはかるためか、往年のコント番組「おとなの漫画」的なコーナーもあったはず)
そして肝心のドリフは日本テレビで「日曜日だョ!ドリフターズ!!」を始めていた。子供はやっぱりそっちを見ていた。そんな状況は半年で終了した(1971年)
子供から大人になるにつれ、漠然と「先輩バンドが後輩が人気がでてきたからそれにあやかったのではないか」等と思っていた。
しかし事情はもっと複雑らしい。
1.日本テレビがどうしてもドリフの番組を作りたかった。
2.ドリフ、クレイジーの所属する渡辺プロダクションは「シャボン玉ホリデー」で日本テレビに恩義があった。
3.恩義を返すことと、クレイジーの再生の一石二鳥を狙って、二つの番組が作成された。
まあ、大人の事情はどうあれ、振り回されるのは視聴者である子供である。
両方のメンバーも複雑な心境だったんでは・・・?