R・シュトラウス「4つの最後の歌」

トーマス指揮 ロンドン交響楽団(1993)
ルチア・ポップ
ルチア・ポップ死の年に録音された、いわば白鳥の歌である。
実は随分前に入手していたが、聴きそびれていた。
しかし、例のポップのボックス(上記)にテンシュテット指揮(1982)のものが収録されていたので、いい機会だと思って聴く。
ポップの指定か指揮者の指定か、テンポはかなり速め、オケのせいか録音のせいか、シュトラウスの芳醇なロマンティシズム溢れる音楽が、曲によってはかなりとんがって凄絶に響く。
ポップも癌の発病前か後かはわからないけれど、声を振り絞るようでやはり凄絶である。
耳障りがいいのは1982年盤だが、1993年盤はポップ・ファンには必聴盤であろう。