バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番、管弦楽組曲第3番、ヴァイオリン協奏曲第1番

クナッパーツブッシュ指揮ウィーン・フィル・ハーモニー管弦楽団(1940 1944)
バッハといえば、現代ではあたりまえのように古楽器小編成で演奏されるが、当時は大オーケストラで後期ロマン派的に演奏するのが常識だった。(そもそも、メンデルスゾーンが「マタイ受難曲を指揮するまでは、忘れられた存在だった)バッハの時代の端正な演奏が復活するのがリヒター以後、古楽器小編成がマリナーやアーノンクール以後だから、ごく最近の話だ。普段なら私はバッハは断然古楽器小編成をとるが、クナやフルトヴェングラーが指揮するとなるとやはり別なのだった。これらの演奏は、一見クナらしさが希薄にも思えるが、繊細かつ雄大な演奏は、やはりたいしたものだと思う。