ブリュンヒルデと愛馬グラーネ

「神々の黄昏」のラスト「ブリュンヒルデの自己犠牲」は、最後はト書きによるとブリュンヒルデは(ワルキューレ時代からの)愛馬グラーネに、ひらりとまたがって、ジークフリートの遺体を燃やす炎の中に飛び込むことになっている。
これって、実際に舞台上に馬を出した事ってあるんだろうか。
ようつべで見た限りでは、一つも無いが、最後は愛馬に語りかけてから炎に飛び込むので、存在しない馬(それとも目には見えない馬なのか?舞台袖にいるってことか?)に向かって歌っているさまは、あまり見ていて落着きのいいものではない(笑)
ネット上でいろいろ調べて見たのだが。
中には「ワルキューレ」からずっと、木馬を使用し、その大きさを場面場面でかえることにより、ブリュンヒルデの内面の変化を表す、という演出もあったようだが、それはそれで面白いかもしれない。
また、人間が「ワルキューレ」からずっと愛馬を演じるという演出もあるようだが(カール・セント・クレア指揮の映像)それもなんか見てみたいぞ。
背景にスクリーンを配し、シルエットで馬を表すというのも見つけた。これで、背景を赤くしてブリュンヒルデがそこに突っ込めば、なるほど「愛馬にまたがり炎に突っ込む」感じにはなるだろう。

あ!とうとう見つけた!と、思ったら、序幕でブリュンヒルデジークフリートが旅立つ際に、愛馬を餞別代りに託す場面だけのようだ。ラストに出ないと意味ないじゃん。
http://blog.livedoor.jp/operaandfood/archives/55295778.html


やはり、最近のものしかひっかかってこない。歴史上、馬を舞台に出した事があるかどうかが知りたいだけなんだが。

まあ、とにかくCDでも高い「指環」である。DVDを買う前に、まだまだ欲しい音源があるので、DVDは夢のまた夢だが、デアゴスティーニに期待するしかないな、今は。

そうそう、その「ワルキューレ」であるが、かの有名な「ワルキューレの騎行」も、実際はワルキューレ達が舞台上で馬に乗って駆け回るわけではないようだ。それを知って、がっかりした、と言う人をネット上で見かけたが、さもありなん。
CG満載で、誰からも文句の出ないような、完璧な「指環」映画を作る、ってのも面白いと思うが、たぶん採算が合わんだろうな(笑)

PS.そう言えば「地獄の黙示録」で軍のヘリによる攻撃の最中に、「ワルキューレの騎行」を鳴らしてた、ってのがあったが「ワルキューレ」をヘリのパイロットにするのもいいな、っていうか、SFなら、宇宙戦闘機のパイロットだな。あれ?松本零士の「指環」はSFだから、既にそうなっているのか??



こちらが最もオーソドックスな演出

こちらが時代を産業革命時代に移して話題となった、ブーレーズ指揮シェロー演出のもの。ブリュンヒルデはかのギネス・ジョーンズ。
そういえば、このプロダクションの「ワルキューレ」はペーター・ホフマンなんだよなあ・・・欲しい(笑)