デ=ファブリティス指揮 ナポリ・サン・カルロ劇場管弦楽団(1972)
マリオ・デル=モナコ:スティッフェーリオ
アンヘレス・グリン:リナ
ジュリオ・フィオラヴァンティ:スタンカー
他
「リゴレット」の前作のこの作品も、購入予定は無かった。しかし、プロテスタントの牧師が妻の不倫を苦悩の末許す、というスト―リーを知って興味を持ってしまった。
この時代のカトリック国イタリアでこの内容なので、受けは悪かったようだが、設定等を変えて「アロルド」として改作しているから、ヴェルディには題材選択の時からかなり思い入れがあったようだ。
それに、一般受けしないような、いわゆるオペラ向きの物語では無いものを題材として取り上げるというのも、その後の彼の創作活動を示唆しているようで興味深い。
ストーリーの詳細はこちら
ttp://and.or.tv/operaoperetta/92.htm
実は、「スティッフェリオ」自体はヴェルディが楽譜を破棄したといわれており、それが発見されたのが1968年との事、ある意味現代人にとっては新しいオペラの部類に入るのだった。
寡聞にしてデル=モナコ以外の歌手を知らないのだけれど、素晴らしい歌手ばかりで、私の知らない素晴らしい歌手が、あとどれだけいるんだろう、と思ってしまう。
ちなみに、牧師は聖書の一節(ヨハネ福音書)を読んで妻を許す。
「汝らのうち、罪なき者、まず石をうて」