ワルターの「巨人」2種

マーラー 交響曲第1番「巨人」
ワルター指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック(1954)
BOXに収録の2種の「巨人」のうち、モノラルの方を先に聴く。
全体に早めのテンポで、たぶん激烈な演奏なのだろうが、録音のせいかスマートに聴こえてしまい、大変物足りない。


マーラー 交響曲第1番「巨人」
ワルター指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック(1961)
BOXに収録の2種の「巨人」のうち、ステレオの方である。
こちらは1954年盤よりテンポは遅いが、チャーミングかつ激烈で、これはこちらに軍配を上げざるを得ないだろう。
特筆すべきは第3楽章で、この楽章はどんな演奏でも、どうしてもトホホ感が出てしまうのだが、ここでは各声部のボリュームコントロールやニュアンス付けを細かく行って、トホホ感が出ないように工夫してある。すごいな。