「信長・曹操殺人事件」(2014))風野真知雄

「信長・曹操殺人事件」(2014))風野真知雄
「歴史探偵・月村弘平の事件簿」シリーズの第3作である。若干ページ数が減り、活字も大きくなったので長さは短くなったが読みごたえは充分。
ある程度歴史を知っている人なら一度ぐらいは信長と曹操はどこか似ている、と思ったことはあるかと思う。信長が命名した岐阜という地名が中国史から来ていることを考えても、信長が曹操の影響を受けたという可能性は充分考えられる。
勿論、この説はあくまでもミステリーの道具どして扱われているので、作品内で突き詰めているわけではないが、本格的に研究する人が出てきたら面白いかも。
シリーズもの、ということで、主人公二人の周りの人間の過去も少しづつ深く明かされたりして、今後の伏線かしら、等と考えるのも、シリーズ物を読む楽しみである。