わたしのグランパ(2002)

まず筒井作品映画化の話題で、当時原作を読み、いづれ映画も見たいと思っていたが、すっかり忘れていたのを今回レンタルで見た。原作を読んだときから、まさに菅原文太を想定して書いたのではと思うぐらいイメージがピッタリだと思っていたが、思った通りだった。飄々とした中に瞬時に見せる鋭さはこの年齢の役者の中ではこの人の右に出る人はいないのでは?
石原さとみもデビュー作であるが、「スウィング・ガールズ」の上野樹里のときにも思ったが、この年齢ぐらいのの女優のデビュー作は独特の初々しさと輝きが同居するものだ。貴重である。演出も正攻法で好感が持てる。浅野忠信は、いつもどおりの存在感。この人は何がどうだかわからないが、ただすごい役者だということだけはわかる。男が見てもなんか存在だけで惚れ惚れしてしまう。ただ2点、ヒロイン誘拐時のオカルトっぽいシーンは全く意味不明だし、何の説明も無い。あとラスト前の原作のグランマのセリフは是非入れて欲しかった。