クリフォード・D・シマック「妖魔の潜む沼」(1978)
「マストドニア」ど同年出版だが、ヒロイック・ファンタジーである。よりによって、シマックのヒロイック・ファンタジーである。他に未訳のシマックが多々あるのに、なぜわざわざヒロイック・ファンタジーを選んで邦訳したのか?邦訳は1983年だが、ヒロイック・ファンタジーが売れるような時代背景があったのか?
とはいえ、シマックである。ヒロイック・ファンタジーであってヒロイック・ファンタジーでない。どちらかと言えば「小鬼の居留地」的楽しみ方をすべき作品だろう。しかし、いつものシマック的テーマがあまり感じられないのはさみしい。