クイケンの「ドン・ジョヴァンニ」

モーツァルトドン・ジョヴァンニ
クイケン指揮 ラ・プティット・バンド(1995)
ウェルナー・ヴァン・メヘレンドン・ジョヴァンニ
フーブ・クレセンス(レポレルロ)
エレーナ・ヴィンク(ドンナ・アンナ)
マルクス・シェーファー(ドン・オッターヴィオ
ナンシー・アルジェンタ(ツェルリーナ)
ナンシー・デ・フリース(マゼット)
クリスティーナ・ヘークマン(ドンナ・エルヴィラ)
ハリー・ファン・デル・カンプ(騎士長)
モーツァルト170CDである。
先日のフィガロは、マリナー盤で古楽器版は経験済みだったが、ドン・ジョヴァンニ古楽器版は初めてである。木管が強めのバランスがとても新鮮だ。全体にバロック・オペラのような仕上がりになっている。
途中で「あれ?」と思ったのが、私の好きなテノールの「彼女の心のやすらぎこそ私の願い」が無い。これはプラハ初演の後のウィーン初演の際追加された曲なので、つまりはこれはプラハ初演版ということになる。というわけでウィーン版とさまざまな差異がある。
上記アリアが無いのはさみしいが、プラハ版は初めて聴くのでこれはこれでありがだい。
歌手陣はちょっと小粒だ。先日のフィガロ役がドン・ジョヴァンニ、伯爵役がレポレルロだが、声域的に逆であろう。ドン・オッターヴィオの無駄な力みも耳障り。あ、なら上記アリアが無いのがかえってよかったのか(笑)