ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」

フリッチャイ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1958)
以前第九について書いた(こちらフリッチャイのエロイカである。全体としての印象は、意外にもコレギウム・アウレウムに近い。(こちら)全体に木管が強めでくっきり聴こえるところがうれしい。だいたい古典派の曲を金管や弦を強めに弾かせるのはどうも好みではない。(第1バイオリン、第2バイオリン共に左から聞こえるので、近代のフルオーケストラであることは間違いないが)フルトヴェングラーの再来と言われた頃のロマンチシズムを残しながらも、全体にすっきりとしたけれんみの無い演奏で、これもコレギウムっぽさにつながっている。久々に気持ちのいいエロイカを聴いたという感じ。私の中の1位はやはりコレギウムだが、フルトヴェングラーのウラニア盤の上に来るかもしれない。